5/29 NYへ出発。


初のNYへの演奏旅行。期待と不安で出発前夜は一睡も出来ないままに出国。


こんなに長く飛行機に乗った事も初めてで内心ビビっていたが、通路側の席だった事もあってなかなか快適なフライト。


音楽聴いて、映画見て、寝て、起きたら食事というサイクルを3周ほどしたらもうニューヨーク。


朝日本を出たのに時差の関係でこちらはまだ正午過ぎ。なんか特した気分。


天気は雲一つ無い快晴。気候も今の時期のNYは一年で一番快適な時期。からっとして暑くも寒くもなく気持ちがよい。

機内でたくさん寝たので体調はかなり良い感じ。気分もハイになる。


JFK空港にはりゅう君というNYソニーの現地スタッフが出迎えに来てくれる。彼は今回のJAPANDAY2009にオレペコを迎える為にずっと前から準備に奔走してくれた立役者の1人。なのに急な出張でこの日から3日程NYを離れる事になり本番を見れないという残念な事態に。でも出張を急いで終わらせて最終日までずっと親身になって僕らの旅をサポートしてくれました。彼とのエピソードについてはまた後ほど。



そしてNYのミッドタウンにある日本人向けホテル、THE KITANO NYにチェックイン。ここはけっこう高級なホテルで部屋も広いし立地や治安も良い。それにスタッフの多くが日本語を話せるので初めて尽くしな自分はとても助かった。


チェックイン後はりゅう君と入れ替わりで現れたもう1人のNYソニーの名物スタッフ、シバケイこと柴田恵子さんと合流。この人も旅中ずっと語り尽くせない程に僕らをサポートしてくれた方。人柄も実にナイスで、もうなんだか帰国日には家族の様になってた人でした。


さて、シバケイとバンドメンバー、そして日本から同行しているBMGの鶴田さんとPAの琴谷さんとでイベントの打ち合わせを兼ねてホテル地下の和食屋で食事をする事に。記念すべきNY初の食事は和食!味はまあまあ…。



食事後はとりあえず夕食まで自由行動という事でバンドとPAの琴谷さんとでNYを歩く。


今回の旅で思ったのは、NYという街は本当によく歩かされる街だという事。逆を言うと歩き易い街。

特に信号機の解釈は日本人のそれとは全く違い、白は渡る。赤の点滅は渡る。赤は車が来ていなけりゃ渡る。とにかく合理的というか自己中心的というか。

でもおかげでスイスイと歩けるし、タクシーも非常に攻撃的な運転をする為、マンハッタンならどこにでも千円ちょっとで行けてしまう。まぁ何をするにもチップを15%程払うシステムなので、それには最後まで戸惑い続けた。でもこの辺りも文化の違いを体感出来て楽しかったりする。


散歩の途中、翌々日にライブするセントラルパーク辺りまで足を伸ばす。セントラルパークはマンハッタンのほぼ真ん中にドカンと広がる巨大な公園。都市の中に森がある様なイメージ。

観光地でもあるけれど、地元ニューヨーカーには生活に溶け込んだ空間といった印象。みんな平日の昼間から昼寝や読書や散歩を自分勝手に楽しんでる。


歩き疲れたのでスターバックスに入る。コーヒーが不味い。っていうか薄い。これがアメリカンなのかとカルチャーショック。でも後で分かったのは注文の仕方さえちゃんとすれば普通に飲める程度の濃さのコーヒーも頼めるって事。この段階では我々の会話力はまだまだだった。


その後、タイムズスクエアやその近くの楽器街等を散策。さすがに3時間も歩いたので疲れた為にホテルに帰り夕食までひと休みする事に。


この日の夕食は地下鉄に乗ってイーストビレッジにあるシバケイお勧めのイタリアンに出かける。地下鉄も初体験!かつては危険な場所だったらしいが、市長が変わった今はかなり安全に。しかも割と綺麗。ドキドキしながら乗った割にはちょっと肩すかしをくらった気分。乗り心地は最悪。運転はかなり荒い。

ちなみにイーストビレッジは日本でいう代官山や青山の様な街並み。レンガ造りでオシャレな店が沢山ある。


そのイタリアンの店でみんなで大いに呑み、食べる。どの料理もかなり旨い!

充分に満喫したのでホテルに帰ろうとしたその時、トモジ(オレペコのvocal)が店内に居る凄い人物を発見する。


世界の教授、坂本龍一が同じ店に!NYに来た初日にいきなり坂本龍一に会うなんてと驚いていると、どうやらそのレストランの向かいに住んでるらしい。教授、NYでかなりオシャレな暮らしをしてる事が判明。


そんな出会いに驚きつつ再び地下鉄でホテルへ帰る。今日は早く寝て翌日以降に備えようという事に。


が、ホテルに着いたところロビーに鳴り響くジャズの生演奏!なんぞこれは!と思って音の出どころを探ると、それはホテルの2Fのバーから聴こえてきていた。

このホテルは毎晩、ジャズライブが行われているらしい。しかも演奏していたのは自分の大好きなドラマー、ビリー・ハート!なんという幸運かと、疲れも忘れて単身ライブを聴きにいく。


いきなり感涙。本場NYで中学生の頃から好きだったビリーハートのシンバルレガートを間近で聴いた事もさることながら、今まで聴いたどのビリーハートよりも素晴らしいプレイをしていた事に本当に嬉しくなった。


演奏後にはビリーとカタコトで話し、いろいろアドバイスをもらう。本当にいい人。


そんなこんなで実に濃密なNY初日は驚きと興奮と感動の中で終わった。